障がいがある人の芸術活動を支援

アクロス福岡 みんなのアート展2025「わたしもよう」

好きなもの、好きなこと、わたしの生き方…“わたしの模様”はどんなもの?

実施の背景

アートを通じ「みんな違って面白い」感覚が芽生える

アクロス福岡では障がいがある人の芸術活動を支援し、より多くの人に知ってもらうためアクロス福岡ならではの企画を通じてアウトプットしていくため令和3年より開始。障がいがある人たちの芸術活動を広めながら、人と人とが繋がることを目的としたFACT(福岡県障がい者文化芸術活動支援センター)と共同で実現したのが「みんなのアート展」です。
 
「みんなのアート」というタイトルに込めているのは、障がいの有無に関わらず、さまざまな人たちがアート表現を通じて繋がり合うこと。「みんな違って面白い」、そんな感覚が芽生え育まれていくよう、障がい者展覧会という枠から飛び出した企画展を展開してきました。アート作品は鑑賞する私たちに、懐かしさや穏やかさ、刺激を感じさせてくれます。作品との対話を楽しむことで、さまざまな価値観を柔軟に捉え直すきっかけを生み出すことができればと願っています。

本イベントのテーマ

毎年異なるテーマで作品を公募、2025年は「わたしもよう」

一人ひとりの表現や個性がより伝わるよう、大事にしているのは“テーマ設定”です。2021年は没後100年となるサン=サーンスの代表作「動物の謝肉祭」をキーワードにした「アニマルワールド」、2022年は「水の音」、2023年は「空の森」、2024年は「FUKUOKA」をテーマに県内から作品を公募しました。
 
そして2025年は、これまで集まった人々を「模様」として捉えた「わたしもよう」がテーマでした。それぞれ生活も好きなものも、生き方も違います。曲がったり、まっすぐだったり、いろんな交わりがあったり……それを「模様」と捉えたのです。また、テーマに沿ったワークショップを開催し、楽しみに訪れたくなるよう企画しました。(アクロス福岡 担当者)

本イベントの意義

公共の施設で誰もがアートを楽しめるために

FACT代表・工房まる代表理事
樋口龍さん

福祉の世界ではアート活動が盛んに行われてきましたが、実際に作品を発表する場は限られていました。公共の文化施設で展示できるのか、という課題もあったのです。そこでFACTでは、多様な社会的包摂の一環として、まちの文化施設でアートイベントを取り入れてもらえるよう、福祉×文化のマッチング研修を行うようになりました。
 
研修では障がいがある人が使える設備のチェック、対応する職員の方の不安を取り除くことや価値観の共有といった、これまでサポートできていなかった課題を解消しています。幅広い表現活動ができる施設を備えたアクロス福岡で、障がいがある人たちのさまざまな表現を楽しめる場をつくること。そして、それを体験した子どもたちの好奇心や感動がベースにあると、「みんな違って面白い」を受容できる人が増えるのではないかと思います。

主催者からのメッセージ

“その人らしさ”という個性を育む

みんなのアート展の中では公募絵画展を開催しています。テーマの捉え方は多様で、色づかいや表現が大胆な作品もあれば、緻密に描かれているものもあり、毎回感動と驚きがあります。

期間中はダンスワークショップやレンタルアート、セレクトショップなど回数を重ねるごとにコンテンツも充実してきています。

来場者の声

「たまたまアクロスに来て、立ち寄ってみたら面白かった」「こんな世界があるんですね」といった、障がい者アートに初めて出合う方々も多くいらっしゃいました。「外に出るきっかけができた」「見に来て楽しかった」「絵を描くきっかけになった」「また見に行きたい」などの声が寄せられています。

今後の展開

アートを好きになるきっかけに

「みんなのアート展」は2025年度に5回目の開催を迎えました。今回は約200点の公募があり、そのうち100点を紹介しています。何度か公募に参加されている方の中には、ファンがついている方もいらっしゃいます。また、新聞やインターネットなどメディアでの紹介も増え、年々認知が広がっているのを実感します。今後は、線画や油絵といったテーマを設けて個展を実施するのもいいのでは、と考えています。
 
もう一つ、本イベントは参加される障がいがある方への対応を、職員が学んでいることも特長です。実際にイベントの現場に立ち、関わってみないとわからないことがたくさんあり、毎回発見があります。物理的なバリアやコミュニケーションでの解決法など、柔軟に対応できる学びや気づきを得られました。この経験を他のイベントにも活用し、今後も継続してさまざまな文化芸術活動を続けていく予定です。(アクロス福岡 担当者)

概要

事業タイトル

アクロス福岡 みんなのアート展2025「わたしもよう」

実施期間

2025年6月9日(月)〜15日(日)10:00~18:00

実施場所

アクロス福岡2階メッセージホワイエ、1階コミュニケーションエリア

実施概要

公益財団法人アクロス福岡とFACT(福岡県障がい者文化芸術活動支援センター)による共同企画。福岡県内の障がいがある人たちの絵画作品やステージパフォーマンス、映画などを紹介し、障がい者アートを通して、人と人との繋がりを広げ深めている。

<アートワークショップ>
・エコバッグづくり
 日時:6月14日(土)13:30~17:30
 会場:1階 コミュニケーションエリア
 参加費:500円/定員:50名/協力:Mesh
・缶バッジづくり
 日時:6月15日(日)13:30~16:00
 会場:1階 コミュニケーションエリア
 参加費:無料/定員:200名/協力:工房まる

<映画>
・「日日芸術」「かいじゅう」福岡限定公開&トークセッション
 日時:6月15日(日)10:30~「日日芸術」、13:30~「かいじゅう」
 ※上映終了後、アフタートークセッション

主催

(公財)アクロス福岡、FACT(福岡県障がい者文化芸術活動支援センター)

協力

九州障害者アートサポートセンター

後援

福岡県、福岡県教育委員会、(社福)福岡県社会福祉協議会、福岡市

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