子どもたちによるオーケストラ「響きあう心が、福岡の未来をつくる」

福岡ジュニアオーケストラ

音楽が好き!演奏が好き!クラシックが好きな子どもたちの居場所へ

設立の背景

プロの演奏家から学び、学校生活にはない体験を

小学4年生〜高校3年生まで約60名が在籍する「福岡ジュニアオーケストラ」。2019年、アクロス福岡と民間運営の事務局との共同事業として設立しました。「子どもたちが、本格的な芸術文化に触れながら成長できる環境を地域の中につくりたい」という思いからスタートしました。

団員の間に先輩・後輩などの上下関係はありません。学校や住んでいる地域、年齢も異なる団員たちが、音楽を通して出会い、学び合い、支え合いながら成長していきます。演奏技術の向上だけでなく、「音楽が好き」「演奏が好き」と心から思える子どもたちの居場所となるオーケストラを目指しています。

団員の声                      

インタビュー:2025年3月2日

みんなのことを考えながらの演奏が楽しい

コントラバス 後藤宥仁さん
(取材時:小学4年生)

小学 1 年生の時にコントラバスをはじめました。お父さんによると、僕がテレビでコントラバスの演奏を観たときに「あの楽器がやりたい!」と言っていたそうです。でも僕にはその記憶はありません。自分が気がついた時にはもう、コントラバスを弾いていました。

福岡ジュニアオーケストラに入って良かったのは、ほかの奏者とテンポを合わせるなど、周りのみんなのことを考えながら演奏できるようになったこと。以前は一人で演奏していたので自分のことだけを考えればよかったのですが、今はみんなと演奏するのがとても楽しいです。将来の夢はベルリン・フィルハーモニー管弦楽団に入り、コントラバスの首席奏者になることです。

「純粋に音楽を楽しめる場所」を求めて

打楽器 吉岡香音さん
(取材時:高校 1 年生)

中学校で吹奏楽を始め、高校で入った吹奏楽部の先生に、福岡ジュニアオーケストラを紹介していただいたのが参加のきっかけです。演奏会へ行くと、自分よりずっと年下の子がいるオーケストラなのに、演奏のクオリティがとても高く、何よりみんなが楽しそうに演奏している姿にひかれました。「純粋に音楽を楽しめる場所がほしい」とオーディションを受け、入団を決めました。
 
僕は将来、指揮者を目指しています。そのため演奏会の前にプロの指揮者が来てくださるリハーサルがあるのを、とても魅力に感じています。プロの指揮者の豊かな表現や引き出しの多さにいつも驚かされ、刺激を受けています。何より一番良かったのは、「心から楽しんで音楽をしている自分がいる」こと。これからも演奏を続けながら指揮者を目指し、いつか海外に行って自分の楽団を持ちたいです。

指揮者より

自然と相手を尊重し、思いやることが身につく機会

指揮
平川 範幸 氏

福岡ジュニアオーケストラの子どもたちは元気があって、積極的な印象です。まだ幼かったり、思春期だったりして、表現することが難しいと感じる年頃の子どももいます。しかし、指揮者が発する言葉を感じて、アウトプットしようとしているのが強く伝わってきました。
 
オーケストラとは、周りの人の演奏を聴きながら、自分も演奏をするものです。自然と相手を尊重してリスペクトしながら、“誰かのために演奏する”ことを経験できます。加えて、幅広い年齢の子どもたちが在籍しているので、お互いを思いやり、配慮し合う機会も多いでしょう。これらの経験を通して、子どもたちは素晴らしい社会勉強ができると感じています。

(2025年3月26日 福岡ジュニアオーケストラ第5回定期演奏会 指揮者)

福岡ジュニアオーケストラの意義

クラシック音楽に親しむ機会を創造

福岡ジュニアオーケストラの設立により、「クラシック音楽に取り組みたい」「オーケストラで演奏してみたい」という幅広い層の子どもたちに向けた活動の場を提供できるようになりました。2022 年には初心者の子どもたちを対象にした福岡ジュニアオーケストラアカデミーも始動し、子どもたちが初めて音楽や楽器にふれる機会を増やしています。
 
また、コロナ禍に生まれた九州各県のジュニアオーケストラとの繋がりを活かし、「北部九州ジュニアオーケストラ・フェスティバル」も開催しました。今後も他県のジュニアオーケストラとの交流を広め、交流コンサートや県外での演奏会など、子どもたちに多様な活動の場を提供していきます。

今後の展開

子どもたちの響きが、やがてまちの文化を支える力へ

最近では、北海道札幌市のHBCジュニアオーケストラや、韓国・釜山の海雲台ユース・オーケストラとの交流演奏会、北部九州ジュニアオーケストラ・フェスティバルの参加など、地域や国境を越えた交流も増えてきました。
 
音楽を通して、今後もより開かれた活動を展開し、地域、そして世界へと音楽の喜びを届けていきます。また、オーケストラとしての演奏水準の向上を目指すとともに、仲間と音を聴き合い、呼吸を合わせ、自らの責任を果たす経験を積み重ねながら、音楽を通して人生を豊かに生きる力を育む場でありたいと願っています。

毎回、指揮者を迎える定期演奏会では、ひたむきに音楽に向き合う団員たちの姿が、多くのみなさんの心を打っています。ぜひ福岡シンフォニーホールで、子どもたちの“今”の響きをお聞きください。

概要

実施期間

2019 年~実施中(年 1 回の定期演奏会、月 3 回程度の定期練習)

実施場所

アクロス福岡内 福岡シンフォニーホール、イベントホール、地下練習場

実施概要

アクロス福岡が活動拠点の子どもによるオーケストラ。小学4年生〜高校3年生まで(2026年度からは20歳まで)約60名が在籍し、年齢や住んでいる地域・学校も違う子どもたちが、音を重ね、心を重ねてひとつになって奏でるオーケストラの演奏活動を楽しんでいる。また、演奏技術の向上を目指し、九州交響楽団のメンバーや地元プロ奏者による充実した指導のもと、練習に取り組んでいる。

活動内容

月 3 回(1 回 4 時間)の練習、毎年 3 月に福岡シンフォニーホールで開催される定期演奏会、そのほかサマーコンサートや「北部九州ジュニアオーケストラ・フェスティバル」などに出演している。

入団方法

毎年春に入団オーディションを実施。オーケストラで使われる楽器の経験者で、原則すべての練習および演奏会に参加できる子どもを募集。

講師・運営

主に福岡でプロとして活動している演奏家 (約20名)。レッスン内容は代表講師陣が作成。アドバイザー講師として九州交響楽団の楽団員にも指導してもらう。

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